9月 ゲストスピーカーイベント
『なでしこVoice』代表・濱田氏
「自分がやりたいことを仕事にする」女性の働き方
9月24日、海外で働く日本人女性のリアルな声を発信するインタビューサイト『なでしこVoice』代表の濱田真里さんをお招きし、「自分がやりたいことを仕事にする」女性の働き方についてお話を伺いました。
濱田さんは、2011年に『なでしこVoice』を立ち上げ、現在は(株)ネオキャリアの海外事業部で編集ディレクターとしてもご活躍されています。
今回は、明るくエネルギッシュに自分のやりたいことを実現させている濱田さんに伺った、自分の「やりたい」を叶える極意をご紹介します。
1「ゴールデンルートから脱出する」
大学2年生の秋、就職活動を考え出した濱田さんが手に取った『マイクロソフトでは出会えなかった天職』という本。それは、途上国の子どもに読み書きの習得と男女平等の教育機会を与えるべく活動するNGOのジョン・ウッド氏が書かれた本でした。その本に書かれていた「社会起業家」という職業に目から鱗が落ちるような衝撃を受け、「いい大学→いい会社」という日本で言うゴールデンルートをたどることに疑問を抱いた濱田さんは、「世界を知らないことはリスク。もっと世界を見なくちゃ!」という衝動にかられ、世界一周22か国女ひとり旅に飛び出します。アフリカやトルコでのボランティア経験から芽生えた「日本人だからできることで世界の不自由を解決したい」という思い。その思いが、濱田さんを次のステージに向かわせる原動力となりました。
2「世の中になければ、自分で作ってしまおう!」
世界一周から日本に帰り、海外就職を希望して就職活動をされる中、現地で働く女性の声が全く見つからないことに悩まれた濱田さん。「だったら、自分で作ってしまおう!」と現地の日本人女性にインタビューを始めたことが『なでしこVoice』のきっかけでした。そこで、出会った戦場ジャーナリストの山本美香さんの生き方に感銘を受け、「私もいつか美香さんと同じように発信する仕事につきたい!」という強い思いが濱田さんの中に芽生えていきました。
3「いつかは来ない。今、やる!」
ところが、2012年8月20日山本美香さんがシリアで亡くなられました。山本さんの死の衝撃は大きく、「本当にやりたいことがあるから、せっかくの命や時間を無駄にしないでその道に突き進むべきじゃないか」と結果的に濱田さんを後押しします。そこで、濱田さんは新卒で入った会社を退職し、『なでしこVoice』の活動に専念することを決断。現在は、濱田さんのその意志や働き方を尊重してくれる会社に所属しながら、活動を続けています。今後とも濱田さんのパワフルな活動は日本人女性の自由な働き方に良い影響を与えることでしょう。現在、取材された方は200人以上。今後は、海外の大学院に進学し、自分のミッションに必要な武器を手に入れたいと語る濱田さん。これからの益々のご活躍を期待します。
最後に、一歩踏み出すことをためらう女性へのアドバイスを伺ってみました。
「いつかは来ないから今、やる。違ったらもう一回時期を見る」
濱田さん自身、大学入試や就職活動なども一度は失敗しているそう。だからこそ、自分に足りないものが見えて準備ができたそうです。実は、それが一番成長できるから、やりたいことがある人はさっさとやったほうがいいとアドバイスをいただきました。
(文責:川井千佳)