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Professional Womenスピーカーイベント 10月楠田倫子氏

Professional Womenスピーカーイベント 10月楠田倫子氏


10月のProfessional Womanスピーカーイベント(10月21日開催)は日本ロレアル株式会社アクティブコスメティックス事業本部で部長を務める楠田倫子さんに御登壇頂きました。新卒で日系の金融機関に入社後、米国コロンビア大学でMBAを取得し、米系消費財メーカーを経て、日本ロレアルに入社し、世界NO.1の化粧品グループの一員として『Sharing Beauty for All』という願いに応えるべく御活躍されていらっしゃいます。

日系・外資企業どちらも御経験し、現在も多くの女性社員の方々と日々向き合っている楠田さんの御経験談や『女性だからこそ、リーダーになれる』、『恐れず挑戦していく』ことに対する大変温かく・心強いメッセージの数々はこれからキャリアを積んでいく私たちを勇気づけて下さいました。

 

以下、楠田さんの御話から引用:

 

【ジグソーパズルを作り上げていくようにチームを築いていく。】

性別・世代・業種・バックグラウンドが異なる社員と接する時、いかに相互補完が出来るかが大切です。
【生涯一プレイヤーは幻想だ。】

同じ事をずっとやり続けていて評価される時代なのか、同じアウトプットで良いのか。今と同じ事をやり続けて自分の望む評価を受けていくには、キャリアの短い人にはない高い技能や知見を身につけてその分野のエキスパートをめざすなどの不断の努力が必要なわけで、それは管理職になるよりもむしろ物凄く難しいことなのではないでしょうか。『私は管理職には向かないし、マネジメントはちょっと、、、』と決めつける前に、ふと立ち止まり生涯一プレイヤーでやっていくのかどうか考えなくてはならないと思います。
【スーパーロールモデルが不在?ロールモデルは不在でもなんとかなるのです。】

自分の周りに女性の管理職がいても数が少ないというだけで、自分の周りにロールモデルが全くいないと思ってしまいがち。だからこそ、自分も管理職になり数を増やすことで、問題や悩みが解消されることもあるものと思います。
【チームマネージメントは女性の方が得意、管理職は実は面白いのです。】

女性は普段から家事と仕事の両立や様々な場面で「マルチタスク業務」をこなす力を鍛えられており、周囲への心配り•目配りも自然と出来る人が多いと感じます。実はマネジメントはマルチタスク業務。女性には向いている業務だと思います。

更に女性は同調力•傾聴力に優れている人が多く、感情を汲み取りソフトに伝える事が出来るため、チーム運営にもよい効果を生みだすように思います。

逆に、女性が苦手意識を持ってしまいがちなのが『上司マネジメント』。優秀な女性ほど、上司の意向を「忖度」することを嫌い自分の「正義」を貫こうとする傾向があるように見受けますが、上司の信任を得ることはやりたい仕事を実現するためにとても重要。また部下が働きやすい環境を整えるためにも大切なことです。自分が正しいと思っている事を叶える方法として捉える事が出来ればもっと管理職にも面白さを感じることも出来るのではないでしょうか。

 

MBAはスキルよりアプローチ考え方を学ぶ場所と捉える。】

直ぐに実務でMBA時代に習得したことが役に立つかというと、実際すぐに役に立ったわけではありません。しかし、10年後、実際マネジメントを行う立場となった時に、MBAで習得した『フレームワーク』を活かせる場面が多くなったと感じています。それ故、MBAは『スキル』よりも『アプローチ』・『考え方』を習得出来た場所と捉えています。

登壇後のQ&A

  • 上司マネジメントとは具体的にどのようなことをされてきましたでしょうか?

どのように相手と関係性を築けるか考え、頻繁にコミュニケーションをとることを心掛けてきました。『これは正しい、やるべきです』とがむしゃらに主張するだけではなく、上司や会社は何を求めているのかを理解しようと努力するようになってから、仕事のやり易さがずいぶんと変わりました。上司の期待にこたえ信頼を勝ち取れば、おのずと裁量権も高まりますし、自分がやりたい事を実現出来る近道になるものと思います。

 

  • 比較的スムーズにキャリアを積んで来られたように感じますが、躓いたご経験やターニングポイントはありますでしょうか?

マーケティングを専門分野としてキャリアを積み上げてきましたが、事業部長としてマーケティング以外の部署も統括するとなったタイミングが一番躓いた場面だったかもしれません。担当した事業部は、その当時は弊社が事業買収した直後でしたので、社内の統合が不完全な状態でした。尚且つ、世代・職掌•職種・バックグランド等が違う社員と仕事をするという環境で、事業部メンバーと話が通じない•コミュニケーションがとれないと感じました。社内外になかなか相談できる人もおらず、結局、一年程度、パーソナルコーチをつけて毎週一時間ほどコーチングを受けました。いろいろなアドバイスをもらいましたが中でも一番印象に残っているのは、バックグラウンドが異なる社員をどうリードしていくのか、という点についてです。それまでは、自分とは違う価値観や経験値の社員と接する際にどこから話しかけてよいかわからない状態でしたが、相手のことを苦手だと思うのではなくて、『自分とは違う意見や視点を与えてもらえてこんなありがたいことはない!』『今まで苦手だと思っていた人たちこそ実は自分にとって宝である!』と思えるようになりました。よく周りから楠田さんのチームは『動物園みたいですね。』と言われることがありますが、『自分が持っていないものを持っている、それぞれが持っているものでお互いを補っていく』チームを作るように意識しているせいかもしれません。バックグラウンドの異なる人たちでチームを構築した方が上手くいくと今では思えるようになりました。

 

  • ステークホルダーが多い環境でストレス耐性・マインドの強さはどのように身に付けたのでしょうか?

自分自身は、もともと情緒的に安定している方だと思っています。普段何かを意識しているというよりは生来の『鈍感力』と言ってもよいかもしれません。仕事にストレスはつきものですから、小さい事に捉われない考え方をある程度身につけた方がラクだとは思います。

 

  • 部下をどうやってモチベートしながら、どのようにエンパワメントしてきたのでしょうか?

チームメンバーの強み、弱みを知ろうとする努力をしてきました。更に自分の強み、弱みは何であるか考えるようにしています。個々人の弱みと強みをうまく組みあわせることが結果としてエンパワメントにつながると思います。

 

  • 外資系企業で尚且つ女性が多い職場、競争が多そうなイメージですが、女性の多い組織をどのようにマネジメントされていますでしょうか?

私見なのですが、職場において大切なことは、多くの男性にとって「プライド」、女性は「快・不快」であることが多いように思います。男性は、やせ我慢をしてでもメンツを守ろうとする人を時々見かけますが、女性は『心地良いか、心地良くないか。楽しいか楽しくないか。』という基準で業務を判断する傾向があるように思います。例えば卑近な例ですが、オフィスの温度が低いことが会社を辞めようかと思うほどの大きなストレスに繋がったりする。どうしてそんなことばかり気にするのか?と疑問に感じる男性が多いかもしれませんが、心地よい環境が担保されていることは多くの女性にとってとても重要なわけです。これほど極端な例でないにしても、「心地よさ」や「楽しさ」を職場で実感したい、と願う女性は多いように思います。女性が多い職場であれば、そのような女性の特性に合わせた環境を作っていくことが重要なのではないでしょうか。

  • どのようにリーダーシップを養ってきましたか?

異なる価値観・考え方・能力を兼ね備える人達を「多様性」と捉えて、排除しない。どうやったらより良くなるか考えて努める。今や、自分と似たような人達と仕事をして、リーダーシップを養っていくことはリーダーシップの限界ではないのかとも思っております。

  • キャリアを積む上で大切にしてきたこと、心がけてきたことはどのようなことでしょうか?

MBA取得時やプロマネをやっていた時もそうですが、『人とのコミュニケーションを円滑かつ効果的にするにはどうしたらよいか』そして、『自分を経ることで付加価値が加わるような仕事をする』ということをいつも意識してきました。

キャリアの展開の仕方については、かつて人事からこんなコメントを貰ったことがあります。次のステップに進む際に『業界・職種・ポジション』という三つの切り口を一度に全て変えるのはリスクが高い。切り口を変えるのは一つ、多くても二つまでにして少しずつ違う分野に挑戦する。たとえば、今いる業界・職種・ポジションを一度に全て変えるのではなく、先ずは業界を変えてみよう。今いる業界で違う職種に挑戦しよう。そういった展開の仕方なら自分自身の領域をスムーズに広げながらキャリアアップの成功率を高めることが出来るのかもしれません。

  • 楠田さんにとっての次にLean In してみたいことは何でしょうか?

現在の事業部は他事業部と比べると比較的小規模なので、より大きなビジネスのマネジメントにも挑戦していきたいと思っています。ポジションでの上ということだけではなく、職業経験を通じて、貪欲に成長したいと思っています。

 

(ここまで、楠田さんのお話から引用)

 

楠田さんのお話から実は女性だからこそリーダーに挑戦出来るのではと改めて考えさせられました。どうしても何処かでロールモデルを探してしまう、自分はリーダーに向かないかもと思いがち。しかし、意外と自分にも出来るかもしれないと思って挑戦していくべきと思料します。

私自身も上司マネジメントについては普段全く意識できていないとハッと気がつかされました。すぐに実践できる内容から自分のキャリアに早速活かしていきたいと思います。

大変貴重なお話有難う御座いました。

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