新年に読みたいオススメの2冊

新年に読みたいオススメの2冊

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明けましておめでとうございます。Lean In Tokyoの鈴木です。
Lean Inでは、「一歩踏み出して」挑戦する皆様を今年も応援し、サポートしていきたいと考えております。
新年を迎え、新しい今年の目標を立てている方も多いかと思います。そんな中、新年に立てた目標を達成するために、ぜひ読んでいただきたい本を2冊ご紹介できればと思います。
2冊とも、「一流」と呼ばれる人たち、「成功」をおさめた人たちはどんな人なのか、を研究している学者が書いた本です。人それぞれ「一流」や「成功」の定義は違うけれど、いわゆる「天才」と呼ばれ、特異な能力を持つ人たちは、どうしてそうなったのか、ということについて書かれています。どちらも、最後に行き着くのは「天才や成功は生まれつきの才能ではない」ということ。
まずは、1冊目「超一流」の第一人者と呼ばれているエリクソン氏の本を見てみましょう。

1.”PEAK: Secret from the new science of expertise”  – By Anders Ericsson 『超一流になるのは才能か努力か?』- アンダース・エリクソン

超一流になるのは遺伝子や生まれつきではない

チェスやバイオリン、テニス、数学、記憶力などのトッププレーヤーを研究してきたエリクソン氏によると、超一流になるのは遺伝子でも生まれつきでもなく、身体的な側面を考慮しなければ、「限界的練習」によって誰でも手にできるものだと書いています。
「限界的練習」というのは、①具体的目標があり、②集中して行われ、③フィードバックがあり、④Comfort Zone(居心地の良い領域)から飛び出すような練習のこと。つまり、目標がはっきりしていて、そのための集中力を保ち、的確なフィードバックを与えてくれる指導者がおり、これまでにできなかったことに挑戦し続けるような練習を続ければ、(身体的な差を除けば)一流になれると書かれているのです。
この本では、マルコム・グラッドウェルの著名な『10,000時間の法則(特定の分野でトップに立つためには10,000時間の練習が必要という法則)』についてもコメントをしています。ただ10,000時間練習をするのでは意味がなく、常にComfort Zoneから出て、新しい挑戦するような練習をしていかなければいけない、と。そのことを象徴するように、経験の長い外科医と新人の外科医を比べたところ、スキルは新人の外科医の方が高いということが研究で証明されており、これは、「Comfort Zoneから出て、スキルを磨く」ことの大切さを表していると言います。

意志の力が強い人など存在しない

「限界的練習」を続ければ、一流になれるということがわかったものの、自分の限界を超える負荷をかけ続ける練習をするのはとても大変なことです。体操選手、音楽家、チェス、将棋プレーヤーなどは、このような過酷な練習を何十年も続けているが、彼らは「普通の人には備わっていない意志の力、ガッツ、粘り強さなど特別な才能は備わっていない」ことがわかっています。「意志の力」という科学的証拠もなければ、意志の強さは「生まれつき」で「意志の力の有無を決める遺伝子が存在する」という科学的証拠もない。一方、意志の力を「特別な才能」とみなすことで「挑戦するだけ無駄だと自分を説得させる口実」にしてしまって逃げているのだと著者は指摘しています。
では、どうやったら続けることができるのでしょう。続けるためには①やめる理由を弱くするかと②続ける理由を強くするかのどちらかです。やめる理由を弱くするのは簡単で、練習の妨げになるものを排除して、影響を最小限に抑えることができます(例えば、スマホがきになる場合は、電源を切ったり、違う場所に置いておくなど)。また、加えて睡眠をとって体調を維持すること、練習時間を集中できる1時間以内で区切るなども、やめる理由を弱める方法になります。では続ける理由を強くするためにはどうすればいいのか。
続ける理由は、内発的なものや外発的なものの様々なものがあるが、意欲を生み出す最適な方法は、「あなたの努力を勇気付け、支援し、檄を飛ばしてくれる人で周囲を固めること」だそうです。同じような目標を持っているグループに加わり、目標に向かって併走できる仲間を見つけることが、意欲を持ち続けるために極めて有効な方法と書かれています。
さて、そんな仲間をどこで見つけられるのだろうか、と思うかもしれません。もしかしたら、このグループの話、どっかで聞いたことがあるな、と思うかもしれません。実は、とっても素敵なグループがあります。それがLean In TokyoのBi-weeklyイベント。2週間に一回週末に仲間とあって、目標を共有して話し合う場所となっています。お互いを定期的にあってサポートすることで、それぞれの目標を達成するために応援してくれるサポーターを見つけてみませんか。今年、何かを達成したい方は、是非是非ご参加ください。
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さて、2冊目。

2.”GRIT: Power of Passion and Preservance”  – By Angela Duckworth

『やり抜く力 GRIT』- アンジェラ・ダックワース

人生の中であらゆる分野で成功に必要な要素は一体なんだろうか。それは「GRIT」と呼ばれる「やり抜く力」だと書かれている本です。著者のダックワース氏はTED Talkにも登壇しており、下記リンクで見られるので、ぜひ興味のある方は見ていただければと思います。
TED Talkはこちらから。
今回は、この「やり抜く」力を持っている人はどんな人なのか、どうすればやり抜く力を手に入れいることができるのでしょうか。Freakeconomisで語られていた4つの必要なものを紹介します。(https://freakonomics.com/podcast/grit/)まず、前提として「情熱を注げるものがあること」は「やり抜く力」を持っている人に必ず必要な点だそうです。「情熱」が見つかったあとは、下記の4つを持っている人が成功しているそう。
一つ目は「興味」。毎日、毎日起きても興味を持てる何かをみつけることです。ここで重要なのは、「情熱」や「興味」は待ってればいつか落ちてくるという考えです。これは間違いで、自分でいろいろ試していかなければ、興味のあるものは見つかりません。だからこそ、興味のないものは早い段階で止めて、本当に興味のあることを早く見つけることも大切です。但し、また、飽きてしまうことも人間の性質として仕方ない部分があるが、やり抜く力があり、成功した人は、興味のある分野の中で新しく面白いことを見出すという力に長けているそうです。
興味がわかって、興味のある分野に対する知識を深めていき、次に大切なのは「練習」。この練習についても、やはり1冊目と似たことが書かれていました。それは、的確なフィードバックをもらいながら、練習することが大切だということです。
膨大な練習をした後に大切なことは、その自分の情熱のある仕事や趣味を、「自分だけのためではなく、社会と繋げる意味・目的」を持つこと。練習までは、多くの人がこなせることかもしれませんが、自分だけではなく、その仕事や趣味を他人や社会とつなげていくことができる人が、成功していると書いています。ここを見出すことが、やり抜く力のある人とない人の大きな違いかもしれません。
そして最後の特徴は、「希望」。必ず達成する、必ず変革を起こせる、など、常に「希望」をもっていることが大切です。何かを成し遂げたり、何かを変えようと思っている場合、一筋縄でいくことはほとんどありません。その時に、希望を持って諦めないで突き進むことが、やり抜く力のために必要になってくるそうです。
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この2冊の本は、まだまだ自分も何かで一流になれると思わせてくれる、とても興味深い本です。もしかしたら、「生まれつきの才能」を信じて、自分の子供達にはこの才能を持って生まれてきてほしいと思う方もいるかもしれませんが、残念ながら研究者たちは「生まれつき」というのを完全に否定しています。でも、大人になっても、主体的に行動すれば、今からでも一流になるのは遅くないし、誰でも努力をして限界的練習をし、やり抜く力を身につければ、特定の分野で成功できると思えば、頑張れる気がしますよね。
限界的練習を続けるためにも、何かをやり抜くためにも、効果的なのは一緒に目標を達成してくれる仲間を見つけることです。Lean In Tokyoはもちろんこのような仲間を見つけて、一緒に目標に向かっていくためのグループを用意していますが、その他にも周りの家族や友人など、それぞれのコミュニティで仲間を見つけ、今年こそ「やりたい!」と思っていたことに踏み出して、挑戦してみましょう!
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