【アツギ 女性新社会人の意識調査 2017】女性新社会人インサイトから浮かび上がる新しい女性像「サクキャリ女子」?!

【アツギ 女性新社会人の意識調査 2017】女性新社会人インサイトから浮かび上がる新しい女性像「サクキャリ女子」?!

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Lean In Tokyoの横田です。
女性用ストッキング「アスティーグ」を展開するアツギ株式会社が、今年4月に女性新社会人への意識調査を実施しました。そこには「サクキャリ女子」と呼ばれる、「基本的に仕事熱心だが、残業少な目で帰る”サクッと帰るキャリア志向”」の女性が増えているという新しい傾向が見られたそうです。
早速調査結果を見てみましょう。
 
調査対象:全国の女性新社会人
(2017年4月から入社を予定している専門学校生、短大2年生、大学4年生、大学院修士2年生、その他)
有効回答:515サンプル
 
調査トピックス①:女性新社会人515人が選んだ決意・抱負の「漢字一文字」1位は、『努』

 
今年の女性新社会人に決意・抱負の「漢字一文字」を尋ねたところ、1位が「努」、2位以下は「挑」、「新」、「耐」、「進」と続いたそうです。いずれの漢字からも勤勉さや自立志向の強さが感じられます。
ちなみに、マイナビ学生の窓口が2017年3月に社会人男女269人に調査した結果でも、「忍」、「耐」、「学」、「勉」、「忙」といった漢字が挙げられていました。こちらから読み取れる男女差はないようです。
 
調査トピックス②:管理職になりたいと考えている女性新社会人は、実に40%越え!

 
「あなたは将来、管理職になりたいと考えていますか。」との問いに対しては、40.8%が「はい」と答えています。調査レポートには「管理職になりたいと考えている女性新社会人は、2020年までに指導的地位に占める 女性の割合を30%に引き上げるという政府の目標を超え、40%という高い値になりました。」とありましたが、同じ問いに対して「いいえ」と答えている女性が59.2%もいること、入社時に「管理職になりたい」と考えている女性が30%いたとしても、その数字が企業の管理職に占める女性比率にスライドするはずはないということを問題視すべきだと思います。
女性が全員管理職を目指すべきだとは思いませんが、企業に勤める以上は自分と組織が成長し、長期的なビジネスの発展にコミットすべきだという前提に立つと、企業側の努力としては「予算がもらえ、仕事の満足度も上がる」、「給料が上がり、子どもに習い事を追加できる」といった管理職になるメリットを伝え、女性自身の「内なる壁」を打破できるかを考えることも必要だと思います。
 
調査トピックス③:新社会人が許容できると考える残業時間は月40時間以内がおよそ9割!

 
許容できる残業時間について、内訳は10時間未満が20.4%、10~20時間が36.6%、20~40時間が31.7%、となっています。月40時間以内と回答する女性が88.7%と約9割を占めています。
「残業している人は頑張っている」という日本に根強く残るカルチャーを変えるために、政府や企業も「ノー残業デー」の設定や「プレミアムフライデー」の実施など努力をしていますが、個人レベルでもタイムマネジメントやタスクマネジメントの工夫が今後益々求められると思います。
 
調査トピックス④:結婚・出産後も、働きたい・仕事に復帰したい女性が80.5%!

 
結婚、出産をしても復職したい、仕事を続けたいという回答が80.5%となった一方で、出産をしたあとも仕事を続ける上で不安なことについては、1位が「保育園に子どもを預けることができない」、2位が「定時帰宅できずに残業する」となっています。このことから、社会サービスや家族のサポートなど、働き続ける環境さえ整えば就業継続を希望する女性が多いことが分かります。
企業側の努力としては、時短勤務でも平等に評価されるように単位時間当たりの成果を測る、リモートで仕事ができるようなIT環境を整えるといった働き方の工夫をすると、結婚、出産を経てもチャレンジを続けようという意欲が高まるはずです。
 
調査トピックス⑤:将来のパートナーに求めることは、「出来るだけ残業しないで家事・育児を手伝って!」

 
パートナーと家事・育児を分担したいと回答した女性が87.8%を占めています。パートナーの働き方についても、「出来るだけ残業をしないで家事や育児に参画してほしい」という回答が73.3%となっています。結婚・出産後も仕事を続けていく上でパートナーの果たす役割は大きいと思います。一方で、家庭責任は妻にあるという意識が男女ともに依然として強く、夫にとって家事・育児は「手伝うもの」という位置づけであることは残念です。
帝国データバンクが2016年8月15日にまとめた特別企画:「女性登用に対する企業の意識調査」(㈱帝国データバンク調)によると、調査対象企業の管理職に占める女性比率は平均6.6%と少なく、管理職が全員男性で女性が1人もいない企業は50.0%を占めているそうです。女性の活躍支援という文脈では女性が中心になりがちですが、単に女性登用を進めるだけでなく、男性の活躍支援や男性の家事・育児への関与といった家庭進出についても同時に考えていく必要があると言えるでしょう。
 
さて、この調査結果、皆さんはどう思われますか?
「サクキャリ女子」と女性新社会人を一般化するほどのトレンドになっているのかを知るために、本調査で対象としている全国の女性新社会人(2017年4月から入社を予定している専門学校生、短大2年生、大学4年生、大学院修士2年生)の方々について、就業を予定している雇用形態、業界、職種、企業規模、地域といった属性別の統計結果も見てみたいと思いました。
 
Lean In Tokyoとしては、女性がどんな選択をしても自信を持って向き合える人生を送れるようなサポートができたらいいなと思います。
調査レポート本文はこちらから:https://urx2.nu/EpKl

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