loading image

【アジア女性リーダー意識調査 2017】活躍する機会がなければ、女性リーダーの85%は2年以内に転職?!

  • Home
  • Articles
  • キャリア
  • 【アジア女性リーダー意識調査 2017】活躍する機会がなければ、女性リーダーの85%は2年以内に転職?!

【アジア女性リーダー意識調査 2017】活躍する機会がなければ、女性リーダーの85%は2年以内に転職?!


【アジア女性リーダー意識調査 2017

活躍する機会がなければ、女性リーダーの85%は2年以内に転職?!

Lean In Tokyoの横田です。

今年3月にグローバルエグゼクティブサーチファーム ハイドリック・アンド・ストラグルズが、「アジア人女性リーダーが世界で活躍することに対しての意識調査」を発表しました。ヨーロッパ、アメリカ系企業に勤めているアジア人女性リーダーが対象ということで、「女性」あるいは「人種」というトピックスが、キャリア形成に与える影響を女性リーダー自身がどう考えているのか、興味深い結果が出ていたのでご紹介します。

 

アジア人女性リーダーの本音①:世界で活躍することを希望しているけど、壁を感じている?!

Q.あなたは自身のキャリアプランにおいて、いつか世界的に活躍したいですか?

Q.世界的に活躍する機会を与えてもらえる自信はありますか。

Q.世界的に活躍するにあたり、自身の人種・性別を壁と感じていますか。

『あなたは自身のキャリアプランにおいて、いつか世界的に活躍したいですか?』という質問に対し、リーダー層のアジア人女性の90%が自身の所属している地域だけではなく、今後世界的な活躍を目指していると回答しました。

一方で、『世界的に活躍する機会を与えてもらえる自信はありますか?』という質問に対し、64%はその機会を与えられる自信がないということがわかりました。その中でも、「人種」を壁と感じている人が57%、「女性」であることに壁を感じている人が48%と、多くのアジア人女性リーダーが世界的に活躍するのは不利だと感じているようです。

すでにリーダー層になっている女性が回答していることから、実際に今の地位を手に入れるまでに自身や周りのアジア人女性が不利な立場を経験してきたのでしょうか。

調査対象者は女性の活躍やダイバーシティを実現しているイメージの強い多国籍企業で働く社員であるにもかかわらず、実際はグローバルに活躍する上で自身の人種や性別の壁を感じながらキャリアステップを歩んでいるということがわかります。

欧米人や男性に比べて不利な状況でありながら、今のリーダー的ポジションを獲得したことを考えると、むしろ自信を持って世界的に活躍していける優秀なアジア人女性リーダー像を想像しましたが、グローバルレベルでのボードメンバーなど、会社の重要な意思決定を行うトップラスのリーダーを目指してチャレンジするには、「ガラスの天井」を感じてしまうということなのかもしれません。

 

アジア人女性リーダーの本音②:活躍する機会がなければ、2年以内に離職&転職?!

 

そして、女性活躍を推進している企業や組織にとって最も衝撃的であろう調査結果は、世界的に活躍する機会がなければ、2年以内に離職、転職を検討する」と答えた人が85%もいたことです。

 

Q.世界的に活躍させてもらえる機会を与えられない場合、転職または離職は考えますか?

具体的に離職を考えている人が28%、良いオファーがあれば転職したい人が57%と、より良いキャリアオポチュニティを目指している人が非常に高い結果となりました。

Lean In Tokyoとしては女性リーダーの前向きな回答を嬉しく思いますが、気になるのは次の調査結果です。

Q.あなたが世界での活躍に踏み切れない理由はなんですか。

世界で活躍をしたいと90%の人が回答したものの、「家族と過ごす時間が少なくなるから」という理由が、世界での活躍に踏み切れない理由として最も多く挙げられていました。男性リーダーに対して同じ質問をした場合、「家族」を理由にチャンスを諦める男性がどれほどいるのでしょうか。家族を大切にしたい気持ちは、男性でも女性でも同じはずです。この結果を受け、「家族関係における家事・育児・介護などの『家庭責任』は女性の方が重い」、と女性自身が考えていることが、女性活躍の向かい風となっている可能性があるのではないでしょうか。女性は、仮に世界で活躍できる機会が目の前にあったとしても、家族と過ごす時間が少なくなってしまうことで、「『妻』や『母』や『娘』の役割を十分に果たせない自分勝手なキャリアウーマン」というレッテルを貼られる恐怖が頭をよぎるのだと思います。妻/母/娘の代わりは自分以外にいないので、今回のキャリアチャンスは他の誰かに譲ろう、と自分を納得させるのかもしれません。とはいえ、得られなかったオポチュニティがその後のキャリア形成にもたらす影響は大きく、いざ企業や組織がリーダーに登用しようと社内の候補者リストを抽出した際に、女性候補者は十分な経験ができていない、適切な教育訓練を受けられていない、といった理由で男性候補者に比べて見劣りがするという現実が待っています。

なぜ女性は、キャリアを優先しても家庭を優先しても、内的な罪悪感が生じるのでしょうか。家族と過ごす時間を確保しながらも、世界で活躍しているハッピーなリーダーはたくさんいるはずです。彼ら/彼女らがスポンサーとなり、積極的にメンタリングやコーチングを重ねることで、不安に思うリーダー候補のサポートをしてほしいと思います。ドイツの名宰相であるオットー・ビスマルクも、他人の経験から学ぶことの素晴らしさを語っていますが、女性リーダーには特にご自身のリーン・イン・ストーリーを積極的にシェアして、たくさんの女性たちをインスパイアしてもらえたらと思います。

 

一方で、女性が世界での活躍に踏み切れない2つめの大きな理由として、「女性への出世に意欲的ではないから」が挙げられている通り、もちろん企業側にも努力すべきことは多くあります。女性が働きやすい会社は、男性にとっても働きやすい会社です。社員が家族を大切にできる労働環境の整備、職場での配慮、働き方の柔軟性を確保するなど、「女性活躍」だけを理由や目的とせずに、企業や組織の働き方改革を進めてほしいと思います。

また、企業側の努力に加え、家庭内での対話や夫婦間での分業・協業、あるいは女性自身のマインドセットを変えることによって解決できる問題もたくさんあると思います。

 

アジア人女性リーダーの本音③:多国籍企業の本社は、アジア人女性への教育が意欲的でない?!

Q.世界で活躍するにあたり、所属企業の本社はアジア人を教育する意欲があると思いますか?

最後に、人種的・性別的な壁に加えて所属企業の本社がそもそもアジア人女性を育てる意欲がない、という調査結果が出ているので触れておきます。

所属企業の本社がアジア人を教育する意欲がないと回答した人が全体の48%もおり、女性リーダーの不満やモチベーション低下を招いていることが伺われます。

しかしながら、この状況を打破するために女性リーダー自身ができることもあるはずです。女性リーダー自身が、女性であることで直面した困難や課題について自由に話しあい、一緒に努力することで、女性たちの人生の軌道を修正し、すべての人にとってより良い世界を作ることにつながると信じています。

 

おわりに、アジア人女性リーダー自身が世界で活躍することに対してどのように受け止めているのかを知ることもとても重要ですが、女性が世界で活躍することについてアジア人男性がどう考えているのかを知る機会も同時に提供されるとより有益な情報や示唆が得られるのではないかと思います。

本意識調査はアジア人女性リーダーを対象にしたものですが、特に「世界での活躍に踏み切れない理由」など、性別的な要因が結果に相関する可能性があると思われるものについては、やはり男性リーダーに対する意識調査の結果も必要だと思います。

 

さて、この調査結果、皆さんはどう思われますか?

色々とこの調査から考えることはありますが、この調査結果が継続していくことで、日本人の女性にとっても、アジアや世界でリーダーシップを発揮したいと思えるような、元気の出るポジティブな結果が出ればいいなと思っています。

調査レポート本文はこちらから:http://www.heidrick.co.jp/page/40/

 

 

Related post

X